愛情を装いながら近づく「ロマンス詐欺」。
この手の詐欺師は、恋愛感情を利用して信頼関係を築き上げ、最終的に金銭を要求する手口で多くの被害者を出しています。
特にシニア層は、寂しさや愛情への渇望から狙われやすいと言われています。
この記事では、独特の手法や、マッチングアプリとの関連、そして被害者の実態や身を守る方法まで、ロマンス詐欺の全容を徹底解説します。
この問題は、単に個人の問題ではなく、社会全体で警戒すべき状況にあります。
ロマンス詐欺とは
ロマンス詐欺は、愛情や親愛の感情を装って接近し、結果的に金銭を詐取する詐欺の一形態です。
このタイプの詐欺においては、加害者はしばしば
マッチングアプリやSNS
を通じてターゲットとなる被害者に接近し、信頼関係を築き上げます。
特に中高年・シニアが標的にされやすいとされており、彼らは出会いやパートナーを求める心理が利用されます。
ロマンス詐欺の手口
ロマンス詐欺の手口には様々な方法がありますが、特に一般的なのは、加害者が恋愛感情を演出し、やがて経済的な援助を求めるパターンです。
加害者はしばしば外国人を装い、長期出張中であるとか、あるいは海外に住んでいると語り、実際には会えない環境を設定します。
徐々に被害者に情愛を植え付けた後で、医療費やビザの問題、投資の機会など、さまざまな理由をつけて金銭を要求します。
ロマンス詐欺と結婚詐欺の違い
ロマンス詐欺と結婚詐欺は似ていますが、主な違いはその関係の期間と結婚の約束の有無にあります。
結婚詐欺は、結婚を前提として関係を進めることが多く、具体的な結婚の約束を利用して被害者から金銭を詐取します。
一方、ロマンス詐欺は、必ずしも結婚をちらつかせるわけではなく、恋愛感情や親密な関係の建設を通じて金銭を騙し取ります。
ロマンス詐欺の場合、国際的な要素が強く、時にはターゲットにされたシニアが単身であることを利用されることがあります。
シニアがロマンス詐欺のターゲットになる理由
中高年・シニアがロマンス詐欺の標的になりやすい理由はいくつか考えられます。
第一に、シニア層は経済的な余裕があることが多く、詐欺師から見れば魅力的なターゲットとなります。
また、パートナーを亡くしたり、家族と離れて暮らしていることが多いため、強い孤独感を感じており、新たな出会いや交流を求めやすい状態にあるためです。
ロマンス詐欺にあいやすい人
ロマンス詐欺に遭いやすい人の特徴として、
感情的になりやすい、
一人暮らしや
社会的なつながりが少ない、
年の差の恋愛や
外国人に対する憧れが強い、
などがあります。
これらの特徴を持つシニアは、マッチングアプリやSNSを通じて容易に詐欺師と繋がることがあります。
詐欺師は、これらの心情を巧みに利用して接近し、信頼関係を築いてから金銭を要求する手口を用います。
ロマンス詐欺を働く外国人
国際ロマンス詐欺では、外国人や外国人を装った詐欺師が多く出ています。
これらの詐欺師は、しばしばビジネスマン、医者や軍人などといった職業を偽り、英語など外国語でのコミュニケーションを活用して信頼を得ます。
コロナ禍において、直接的交流が難しくなっている中、オンラインを通じた関係で相手を信用しやすくなっています。
このような背景から、シニアは外国人によるロマンス詐欺に特に注意する必要があります。
ロマンス詐欺に会いやすい例
ロマンス詐欺とマッチングアプリ
マッチングアプリを通じて恋愛関係を装ったロマンス詐欺は非常に巧妙であり、中高年やシニアがターゲットにされやすいとされています。
詐欺師は、パートナーを探している高齢者の孤独感や寂しさを利用して、真剣な出会いを求める心情につけ込みます。
犯罪者はプロフィール写真や自己紹介を魅力的に偽装し、信頼を得るために時間をかけてじっくりと関係を築いていきます。
そして、一定の信頼関係が築かれたところで、医療費や事業資金など、さまざまな理由を装って金銭的な援助を求めるのです。
特に危険なSNS型投資詐欺
SNSを利用した投資詐欺も、ロマンス詐欺と密接に関連しています。
犯罪者は恋愛感情だけでなく、
経済的なゆとりを求めるシニアをターゲットに、
高額な利益を謳う偽の投資機会を提示します。
2023年にはSNS型の投資詐欺の被害額が約455億円にものぼり、ロマンス詐欺を通じて建てられた信頼関係が悪用されるケースが多発しています。
特にシニア層は、投資知識がうとい場合が多く、表面的な情報だけで判断してしまう傾向にあります
そのため、詐欺師は専門的な用語や魅力的な数字を駆使して、安心感を与え、被害者を誘い込むのです。
ロマンス詐欺から身を守る方法
ロマンス詐欺メール
ロマンス詐欺メールは、思いやりのある言葉や恋愛感情を利用して相手をだます手段です。
相手が親密な関係を築こうとするのにずいぶん早いという印象を持つような場合、警戒する必要があります。
また、絶え間なく愛情表現をしてくるが、会うことを避ける態度を示したり、金銭的な支援を求めてくる場合は特に注意が必要です。
メールの内容が怪しい場合、すぐに信頼できる家族や友人、または警察に相談しましょう。
狙われにくいプロフィール作成とは
マッチングアプリやSNSでプロフィールを作成する際には、個人情報を詳細に書きすぎないことが重要です。
特に住所や電話番号、経済状況を示唆するような情報は避けるべきです。
また、趣味や興味があることを書く際にも、詳細過ぎる情報は悪用されるリスクがあります。
プロフィール写真もプライベート感の強いものは避け、人物が識別しにくい画像を選ぶことが望ましいです。
これらの対策により、中高年・シニアがロマンス詐欺の標的になるリスクを最小限に抑えることができます。
まとめ
ロマンス詐欺は、急速に親密な関係を築こうとする手口で多くのシニアを狙います。
当事者は、プロフィール写真が異常に魅力的だったり、写真が非常に限られている場合があり、そこには甘い言葉と共に突然のビジネストラブルや家族の病気など、金銭的援助を求めるシナリオが繰り広げられます。
これらの詐欺に引っかからないためには、知らない人からの申し出には特に警戒し、個人情報の扱いには最大限の注意を払う必要があります。
そして、何か怪しいと感じたら、直ちに信頼できる家族や友人、または警察に相談するべきです。
情報共有と警戒心が、これらの詐欺から私たちを守る鍵となります。
コメント